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2005.10.02

19 葛藤する日本文化②

日本は中国,韓国,ヨーロッパ,アメリカなど多くの文化を取り入れながら和洋折衷の文化を形成してきた.反物で喩えると,強さを表す日本的な縦糸に中国、欧米の文明・文化と言う横糸を入れて日本独特の模様(文化)を描いて来たのである.さてこれからの日本はどんな模様を描いていくのか.いまだ描ききれていないのである.

バブル崩壊,グローバル化によって,戦後の政治,経済を支えてきた,日本的価値観,政治,経済の構造に蓄積された不合理性が露呈し,新たな合理性にもとずく構造改革が急速に起こっているのである.

一方,経済は合理性を限りなく追求するものだが,広い意味での文化(精神文化)と密接な関係にある.経済の持つ最適化行動原理の変数として歴史・文化・国策があり各国の社会・経済システムを形成している

この意味で今起こっている変化は合理性(理)と文化(慣習、歴史、気)との葛藤を伴ないながら、その新たな接点を求めて行くプロセスだと思う.科学技術を中心としたハードから、まさに制度や文化と言ったソフトに変化の焦点が移って来たのである.

経済の政策や仕組みを論ずる識者は多くいるが,歴史・文化から今後の精神文化を考える人は見うけられない.経済・社会の改革によって文化がどのように変わりそれが生きていく上で許容される事なのか,あるいは変えてはいけない事なのか,新ためて哲学や価値観が問われている時代に来たと感じられるのである.

ここで,日本と米国を比較してみた.

縱文化(日本)

曖昧の合理性(曖昧にしておいた方が合理的),単民族国家,農耕民族,村社会,帰属意識,儒教,道徳,調和,合議,年功,血統・世襲,寛容,律令国家(統治)立憲君主制,縦割り行政・団体・企業,秩序,融資,メインバンク,他人資本,企業間での株の持ち合い,会社は徴税・雇用・福祉・株主配当の機関,終身雇用,年功序列,会社別組合,集団主義,生産性,履歴書は生まれた時から記述(どこで生まれて,学歴は)転職暦は不利,人材はストック,日本料理,企業別セミプロスポーツ,お茶,生け花,美術,骨董,古典芸能,料亭,接待,義理・人情・浪花節,御祭り,歳時季,相撲社会,トラブルの時持ち出すのが契約書,俳他的ではあるが寛容で住みやすいがコストがかかる社会,レース的競争社会

横文化(米国)

曖昧の不合理性(白黒はっきり)多民族移民国家,狩猟民族,契約社会,市民社会,大統領制,ルール,競争,フェア-,採決,実力,民法,フロンテア‐,戦略性,訴訟ビジネス,出資,株価,M&A,創業者利益,会社は株主のもの,配当,株主代表訴訟,職種で雇用契約,職種別組合,個人主義,履歴書は現在から過去へ記述(人材時価主義),転職によって実力を高めていれば有利,人材はフロー,ファーストフード,ライフル,プロスポーツ,仕事をするとき持ち出すのが契約書,合理性,オープン,フェアーを目指す社会,勝ち負け貧富のでる社会、ゲーム的競争社会

すでに,上記の日本的なものが,一枚一枚剥がれている経済的合理性と精神文化のバランスを急がねばならないのである.

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