« 32 競争と和の混在から分離共存の社会へ | トップページ | 34 意味不明の’慎重に’ »

2006.02.17

33 経済事件と経営者

法令違反や事故で司法の手が入ったとき,経営者の犯罪性が問われる.管理責任が問われるのは当然だが,知らなかった/知っていた,報告を受けていない/受けている,決済をしていない/している,指示をしていない/している,そして,しているとしても,違法性を認識していない/認識していた,などの論争がおこる.

良くあるケースは,厳しく,利益を上げろ,コストを下げろ,と経営者なら当然指示する事はある.その事が事故や犯罪を主導したような印象になる事がある.経営者は当然,法を犯してまでやれと指示していない,と言う.

又,粉飾決算などの事件で,違法性を認識できず,そんな知識も無い,詳細は知らない,と言う.

これらの事が,経営者の無罪,有罪,量刑にどのような影響が出るのかよくわからないが,確信犯は別にして,経営者は大変なリスクの上で経営している事になる.

大きな事件なら,マスコミ報道、任意調査,起訴で,企業の信用,株価,事業に大きなダメージが発生する.倒産になる事もある.株主代表訴訟も起こり得る.まさに、築城は難し,落城は安しである.

経済事件は裁判が始まる前に取り返せない制裁が起こるのである.もし無罪だったら,誰が責任を負うのだろうか.

経営者は経営姿勢として,目に見える形で,コンプライアンス運動やチェック制度を実施し,未然防止に努めなくてはならない.又,万一に備えて,マスコミ対応や広報の訓練も必要である.

特に経営者は過去に修羅場の未経験者が多く,発生時の対応が,幼稚であったりする.ましてやマスコミに突き上げられた経験も,マイクやテレビカメラに囲まれた経験もない事が多い.これらも含めて,リスクマネージメントが極めて重要な時代なのである.

鳥インフルエンザ事件で,養鶏場のご夫婦が自殺した事があった.うそを言ってしまった事,責任感が原因かも知れないが,これなども,純朴な人へのマスコミの追求が少なからず影響していたと思われる.夫婦で自殺など乃木将軍以来の出来事であったが、この心境を報道したマスコミはもない.自殺の原因に,マスコミは口をつぐんだ印象がある.

経済事件は,これからも,後を絶たないと思う.日本版SOX法もでてくる.経営者は業績だけに注力する時代ではないのである.マスコミも言論や報道の自由にかこつけて,人権を踏みにじったり,犯人探しに終始し,視聴率を狙った,商業報道に走ってはならないのである.

もう一つ、不適切な事案に対し、業務停止などの行政指導、決算書や納税額の修正申告、逮捕・訴求など、その処置の程度がファジーに感じる.見せしめ的処置もある.官尊民卑を感じる事もある.官、司法の恣意的なところが気になる.

.

|

« 32 競争と和の混在から分離共存の社会へ | トップページ | 34 意味不明の’慎重に’ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/134518/8698766

この記事へのトラックバック一覧です: 33 経済事件と経営者:

« 32 競争と和の混在から分離共存の社会へ | トップページ | 34 意味不明の’慎重に’ »