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2006.10.26

63 光IP電話大障害

NTT西日本は24日、光回線を利用したIP電話の「ひかり電話」がつながりにくくなる大規模障害が23日,24日の両日に起きた原因は受発信を振り分けるサーバーの容量不足だったと発表した.ひかり電話サービスは加入者が急増しており,ピーク時のサーバー能力を読み切れなかった.設備への過信があったと説明.(日本経済新聞25日記事)

文面だけで判断すると,全くおかしい.

「かかりにくくなる」「23日,24日に発生」「原因はピークに対する容量不足」「設備能力への過信」ではつじつまが合わないし,説得力もない.

利用者から見れば「かかりにくい」のではなく「かからない」の状態であり,電話の不通より通信の不通が極めて重大な影響を与えたのである.

過去にないようなピークがこの23日の朝から24日に渡って長時間連続で起こるはずもない。ましてや80万加入者で受発信が集中する程度は,たいした呼量でもない.

インターネットサーバーが容量不足で長時間ダウンすることなども考えられないが,設備能力への過信が間違いだったと,有りそうもない原因への反省まで表明して,

「能力不足と言う思わぬ事態で,つながりにくくなっただけ.ごめんなさい」と,原因の軽さを意図的に印象付けている感じもするし,保身の匂いもするのである.

現象から類推すると,起こったことは

「サーバーが何らかの原因で処理能力が低下し,スローダウン状態になった.これの状態から脱出するために,いくつかの回線を遮断し,トランザクション量を抑制した.サーバーから見れば縮小運転,遮断された回線の利用者から見れば,「つながらない」状態となった.

さらに,「振り分けサーバーの動的負荷分散や障害時のバックアップなどの仕組みの弱さが,長時間の西日本全域に渡る大障害を招いた」ではないか.ピークとか容量不足,とか,かかりにくい,話ではないはずである

今回の事はネット社会への重大な警告である.容量不足などと素人のような事を言っている場合ではないのである.こんなレベルではネット時代のキャリアー(第一種通信事業者)をやる資格はあるのかと思わざるを得ない.トラブルはゼロに出来ないが,せめて発表はごまかしてはならない.ごまかし体質から成長が生まれないからである.

又,今回の障害は電話の不通のように報じられるが深刻な事は電話ではない.「ひかり電話」の名前も本質を見逃してしまう.深刻なのはメールやネット利用への影響である.電話は携帯電話で代替できるがネット利用はストップするのである.今後も,家庭からのネット利用が増大する.家庭であっても,データ通信としての信頼性確保を忘れてはならないのである.

家庭への光通信導入はNTTの網の整備もあるだろうが,従来の電話線のADSLから光へのシフトによって,信頼性が落ちるのでは大問題である.今回の光網障害の原因究明と並行して,ダウン対策,迂回対策の総点検も必要である.

ネット社会では,長時間の通信網の停止は電気,ガス,水道が止まる以上に広域にわたる被害を与えるのである.NTTやマスコミの反応に注力していきたい.

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