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2007.02.14

82 6カ国会議の評価

北朝鮮に是非聞いてみたい事がある.

①核を持ちたい理由はなんですか?
②経済支援を受ければ,その核を捨てられるのですか?
核を盾に自国の偉大さを鼓舞しても,それで国の将来は描けるのですか?
独裁政治,軍事国家で国民が幸せになれますか?
⑤脅威を受けない方法は核ではなく民主化だと思いませんか?

素直に聞いてみたいが,答えるはずも無い.

2月13日,6カ国会議の合意は,北の本心や解釈の差で,実行されない可能性を持っているが,表面的には,戦利品を引き出した北の勝利,長い目で見ればアメリカ側の勝利である.

アメリカ側に立てば,第一弾の支援は捨て銭であり,北が暴発しないよう,つかず離れず間合いを取りながら,第2弾の実行の可否を判断できるからである.第2弾の時期の設定も無いことから,長引けば,核開発が中途半端な状態になる.開発を続ければ合意違反となる.国内経済情勢もさらに厳しくなる.

特に,核放棄で重油100万トン(北の1年分)の設定は,北が守勢に回る事になる.人参をぶら下げて,コントロールが出来るからである.解釈・判断次第では実行されない可能性もある.各国独自の経済支援もコントロールが可能になる.

アメリカの軟化,北の主導と言われた交渉であったが,なんとかドアが開き,行動は北,監視・判断はアメリカと言う構図を作った事は見事な交渉力であったと思う.又,日本の5万トンの一部分担問題は合意を尊重する観点で,5カ国と相談し,何らかの形(核廃絶に向けた費用など)で負担すべきだと思う.

今回も感じた事だが,北が民主国家への取り組みを進めれば,もっと大きな,心のこもった支援を得られるはずである.将来も展望できる.指導者や国民は,これに気づいて欲しいと思う.

前時代的な体制・思想,将軍様への忠誠,外交でのツッパリ,戦利品で力を鼓舞する言動,戦意高揚の国内向け放送,等を見るにつけ,北のふびんさを感じる.過度な強がりは自ら窮地を招くと思う.一般的に教条主義が陥る道である.

それでも,核を温存したまま,経済支援を引き出す,恐喝外交が目的なのだろうか.こんな事をしなければ,現体制が維持できないと思っているのだろうか.

拉致の問題は6カ国会議と切り離された結果,今度は核と切り離して,国際世論を巻き込んで,人権問題で詰め寄れる事になる.核問題でギクシャクする事と並行して,人権問題を追及できる.

ただし,拉致問題は解決済みとする北朝鮮との交渉はきわめて難しい.中間点,妥協案,落とし所がない性格もある.圧力・制裁も核交渉いかんで左右し,拉致問題での制裁は限定される.しかし,6カ国会議の合意は日本の外交にとって新たな局面を迎えたのである.

ところで,戦争の爪痕は東西ドイツの統合,ソビエト連邦等共産圏の崩壊,EC連合の発足など良い方向に進展している.一方,中国・台湾問題,南北朝鮮問題,北朝鮮の政治体制問題,北方領土問題など極東の爪痕は依然として残ったままである.東洋人の特性が影響しているのだろうか.

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2007.02.10

81 こだわり性分

団塊世代及び,それ以前の人達には共通の性格がある.その性格は,人数が多いだけでなく,戦後の貧しさの中で,子供時代を過ごした事に起因している.

①弁当の蓋に付いたご飯粒をつまんで食べる

弁当を開けた時,蓋の裏側に,ご飯粒が付いていた時,そのままにしておくことが出来ない性分である.本能的に,ご飯へのこだわりがある.もちろん,ご飯茶碗に付いた,ご飯粒も同じである.

②浴槽のお湯がこぼれないように風呂に入る

浴槽にお湯が多く,こぼれるようであれば,浴槽にはいる前にお湯を使ったり,バケツに汲み取ってから入る.入っても,こぼれないように,中腰のまま,洗面器でお湯を肩からかけたりする.

ザブーンと入って,お湯が滝のようにあふれ出る事など勿体無くて出来ない.その割りに,旅館等では,おかまいなしにザブ-ンと入ったりする.

多分,若者はあふれ出るお湯など気にせず,むしろ気分爽快にザブーンである.

③風呂から上がる時,使ったタオルで身体を拭き,ゆすいで干す

当たり前のようだが,若者は違う.使ったタオルは洗濯機へ.頭をバスタオルで拭いて肩に掛け,身体をもう一枚のバスタオルで拭いて腰に巻く.着替える時,二枚のバスタオルは洗濯機へ.

60代70代の世代は,何でもすぐ洗濯機に放り込む事に抵抗感がある.水や電気の消費量,洗濯機による衣類の磨耗を,気にしているわけではない.手で洗濯していた時代には,なかった行動だからである.

卑近な'セコイ’性分を三つ上げたが,戦前,戦後の,炊飯器,湯沸器,,洗濯機,が無い,毎日が手仕事で,貧困の中で,身に付いた,手間と無駄を避けようとする性分である.省エネから来ているわけではない.便利になっても,この時代錯誤の性分は残っているのである.

戦争経験のある人は,勿論,同じ性分であろうが,さらに,身の回りのきっちりした整理整頓,物に購入年月日を書くほどに物を大切にする性分がある.残念ながら,この性分は戦後派には受け継がれていない.同じように,団塊世代のセコイ性分も次世代では薄まっている.

年配者の勿体無いのこだわりは,もっと大きな事で無駄をしていると言われる弱みもあって,黙って,こだわっているだけである.

戦争や貧困で身に付いた,このような性分は,温暖化,エネルギー,資源などの制限,危機の中で復活するのだろうか.

中国,インドの国民が朝シャンをするだけで,地球はパンクすると思うが,先進国も含めて,文明の発達が浪費の膨張につながってはならない.科学技術が少エネを引っ張っても,無駄な消費には,かなわないのである.

洗濯機で言えば,洗濯の量が,手洗いの時代と同じくらいであれば,エネルギー問題は起こらない.洗濯機が何でも放り込む習性を助長させたなら,この習性を直さなければ,省エネ技術ではカバー出来ないのである.

エネルギーの消費料金は,ある一定以下は安く,一定以上は級数的に高くし,浪費を抑制する方法も一案である.エネルギー・資源の消費は経済的に豊かであっても,便利な製品であっても,浪費を助長してはならないのである.

これだけは消費は美徳ではなく,節約は美徳なのである.

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2007.02.01

80 私的複製権

デジタルコンテンツは複製や時間経過で劣化しない,物的流通(移動)がネットでは複製になる,大量の複製が可能になる,等の特徴があり,品質劣化の無い海賊版が多く発生する可能性がある.そこで,デジタルコンテンツにおける著作権の保護策と私的複製権の関係が改めて問題になっている.

パッケージ系(CD,DVD)のデジタルコンテンツは.私的複製を禁止している.従来のアナログコンテンツ,雑誌,新聞等は私的複製権を行使できるが,デジタルコンテンツは出来ないのである.

媒体毎に著作権保証金を課し,私的複製を認めるルールも実施されたが制度的な問題(2重払い,課金対象の選定)や,メーカーの反発があり,機器に複製禁止機能をいれる事と引き換えに,この制度の適用は中断している.

デジタル放送の録画・録音・複製も,新たな論議が起こっている.法律ではないが,業界の自主規制として,デジタルテレビ放送は現在,録画されたコンテンツの複製は一回のみ可能としているが元コンテンツは消滅するので,実質は'移動'である(コピーワンス).利用者から見ればここでも,私的複製権が無い事になる.(自主規制検討時,内臓HDがなく,回数制限の機能は不可能,1回か無制限かの選択であった)

これに対し,私的複製を求める視聴者の反発も大きい.アナログ放送時代から見れば,私的複製権の侵害と映る.

この問題に対し,録画を,ある回数以内なら私的複製は自由(ただし回数制限つき子コピーは可能,孫コピー,ネット配信は禁止)等の新たなルールの議論が始まっている.

この制度案でも,すでに普及している機器の取り扱いや,技術的実現性の問題は残る.

インターネットテレビ・ラジオやネット配信販売されたコンテンツ(映像,楽曲など)の私的複製権は,まだ議論されていない.デジタルテレビ放送と同時に検討すべきである.

一度DISKに入ったコンテンツ郡のSAVEやデッドコピーの問題もある.著作権の有効期間の問題や,すでに著作権が終了したコンテンツと複製制限機能の関係をどうするか,等,まだまだこの問題の解決は遠い.

私見であるが,劣化しない,大量に複製できる,ネット配信が簡単,といったデジタルの特性があっても,あくまでも著作物の属性であり,私的複製権とは無関係であるとも考えられる.属性毎にルールは作れないからである.

結局は'私的複製OK,但し無断でビジネスに使うことは国際レベルで禁止(罰則強化)'と言う,従前の常識的ななルールに落ち着くのではないかと思う.

この時,国際的な海賊版をどう防ぐかは依然として問題が残る.そもそも私的複製権を制限する仕組みが海賊版を防ぐ事になるのかの検証も必要である.いずれにせよ,頭の痛い問題である.

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