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2007.03.03

83 ナレッジシステム

ナレッジ(次の仕事に役立つ知識,知恵)はネットワークやデジタル技術の発達によって,タイムリーに蓄積・共有・活用が可能になり,企業力格差の大きなファクターになって来た.

元来,企業活動の成果は①顧客の利益,②自社の利益,③ナレッジである.これらを次の仕事に反映させ,次の成果につなげて行く.この繰り返しが企業の存続・成長である.ナレッジがこのサイクルの牽引力になるのである.

ナレッジは「継承なくして創造なし,創造なくして継承なし」の考えの中で培われ,常に企業進化を推し進めるのである.

このナレッジは意義・課題を自覚してやる仕事に多く産出される.又,ナレッジが「ある,ない」の評価より,持続的に増殖させ,活用する意識・仕組みが重要となる.そこで,ナレッジシステムの概要を整理してみた.

蓄積,共有ツールとしてはグループウエアーもしくは社内ホームページサイト,その内容は通知情報,部門別計画・活動情報,製品情報,設計情報,障害情報,技術情報,商談情報,提案情報,顧客情報,事例情報,プロジェクト情報,クレーム情報,改善情報,業績情報,議事録情報,セミナー・講演資料などである.これらが日々の活動によって蓄積・共有される事になる.

このように,ナレッジの蓄積は知識や知恵を書く事を意識するのではなく,企業活動の記録を取る事である.これがナレッジのベースとなる.ナレッジは百科事典や図書館を作る事ではなく,実務で発生した記録,資料の中に大事な宝物があると考えるのである.

トヨタの改善運動は,現場で起こった問題や改善がたちどころに全世界のトヨタで共有され改善が実施されると言う.問題に気付いたり,失敗したり,改善を行った事がきわめて重要なナレッジなのである.これを日常的に行われ,企業は時間とともに進化・成長して行くのである.改善運動はまさに生存のメカニズムになっていると思う.

ナレッジには,もう一つの分野がある.経験知識を集約した静的な知識情報である.ソフト開発事業で言えば,業種別システム設計ガイド,業務概論,論文,技術解説書,標準化マニュアルなどである.一般には教育テキスト的情報である.これらも重要な教育ナレッジであり,企業の人材育成力を左右するのである.新人はもとより,社員への教育は年々悩ましいテーマになる.ナレッジシステムはこの問題への強力な武器になる.

かくて,企業経営情報は.業務システムとナッレジシステムで構成される事になる.業務システムは業務を正確に迅速に処理することであるが,ナレッジシステムは人間と企業の能力を最大にする事が目的となる.

従って,業務システム以上に,ナレッジシステムが競争力格差になって行くと思われる.現場で培ったナレッジが人材の育成,生産性や品質の向上,販売力の向上等に影響を与えるからである.

情報の共有が叫ばれて久しいが,是非ともナレッジシステムの進化を進めたいものである.この取り組み如何で5年後の人材や企業力に大きな格差が現れると思う.

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