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2007.09.12

109 安倍総理辞任の意味するもの

安倍総理が代表質問のある本日、辞任を発表した.所信表明一日後、論争開始直前の事である.国会軽視の異常なタイミングでの辞任表明である.

阿倍政権は戦後レジュームからの脱却を掲げて,小泉政権で弾き飛ばされた保守派の政治家をも取り込んで,憲法問題を取り上た.明らかに,改革(新保守)路線から保守回帰に舵を切ったのである.改革で大議席を得たにもかかわらず,改革路線が後退する事になる.

結局,いつか決着しなければならない憲法問題であったが,現実は社会保険庁問題,閣僚の政治資金問題,保守回帰への反感,などで,参議院選挙で大敗し,直近のテロ特措法継続も暗礁に乗り上げたのである.

選挙の責任で辞職するのではなく,外国と約束した法律で辞職したところが安部総理のプライド,あるいは海外への謝罪の姿勢だったのかも知れない.また,自民党内実力者の安部軽視の動きにも,不快を感じたのかもしれない.

体調を崩したとは言うものの,日本の根幹に触れる憲法改正手続き問題,憲法改正内容問題,集団的自衛権問題,自衛隊の海外派遣問題,教育問題などが参院選敗戦で又,政治課題から遠のいた事に虚しさを感じたのではないかと思う.

参院が野党で占められた現在,衆院で民主が政権を取らなければ,又,政党再編が行われなければ,国会のねじれ状態は長く続く.このねじれは,政策毎の政策協議,参院の党の拘束解除,衆院の再決議がなければ,国会が空転する.日本の政治の試練かもしれないが,国際情勢,国内政治が停滞を許さない.

私見よれば,道半ばの日本の改革,守旧派・古手の世代交代,自民党の体質転換,を後退させてまで取り組んだ,憲法・安全保障問題が,永年の自民党の体質で,足元をすくわれた感じである.結局,折角の小泉改革も道半ばのまま,自民党の今後の政治路線が全く見えなくなったのである.

ポスト小泉政権が日本の,自民党の,分水嶺になると予見し,阿倍政権が極めて重要な役割を持つと思っていたが,残念ながら,政治課題混迷の道に入ってしまったように感じる.

敢えて言えば,安部総理の辞任劇は安部総理自身の問題というよりは,日本の将来像,日本の政治・政策の課題を国民に投げかけたと,捉えるべきかも知れない.

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