« 132 食糧自給率向上は食文化にあり | トップページ | 134 温暖化ガス削減問題 »

2008.03.19

133 道路の一般財源化とは

’道路目的税の一般財源化’の議論が高まっているが,私の理解によれば,一般財源化の意味が三つある.

①目的税のまま一般会計に移す.(特別会計の廃止,財務省への移管)
②一般税にし,一般会計の中で道路計画の財源を確保する.
③一般税にし,道路以外の財源にする.(道路計画の白紙化)

現行制度では’道路財源が余ったら一般財源にまわす’となっている(特例法).そこで,道路以外の事業に,使えると,誤解している人が多い.一般財源にまわす,とは一般財源の道路に回すという意味である.目的税で課税している以上,一般会計にまわしても道路以外に使えないのである.一般会計に回した分,一般会計の道路予算を減額すれば,道路予算総額は減少するが,その保障はない.これで,阿倍政権の一般財源化政策が骨抜きになったのである.あるいは,道路財源を確保しないと借金返済ができなくなる切羽詰まった事情があるのかもしれない.

この経緯を踏まえると,一般財源化とは素直に③を意味していないのである.この魑魅魍魎がうごめく中にあって,一般財源化の論議や各党の主張をチェックする必要がある.

自民党は目的税・特別会計による積極的道路政策,地域経済支援,選挙対策が本心である.従って①②で世論をかわしたいと思っている.一方③の意見も少数意見だが,党内にあるようである.民主は道路の無駄を追求して来た経緯から③である.

マスコミも一般財源化の意味をわきまえて報道して欲しいのである.単純に一般財源化賛成,反対では本質的な議論にならない.政治家や官僚の巧みな抜け道を見逃してしまう

国民の怒りは,目的税であろうと,なかろうと.税の使われ方が,あまりにも放置されてきた.天下り先の独立法人への仕送り,拡大解釈による関連事業の拡大,地域経済・集票を目的とした金のばらまき,数倍に膨れ上がる道路予算,職員の異常な処遇・福利厚生,事務費の拡大解釈,など,どんぶり予算,目的外使用,無駄な使用がいつも問題になっている事である.

そこで私見を述べたい.

900兆円の借金の中に,どれくらい無駄の借金があるのだろうか.当ブログでたびたび発言しているが,日本の民主主義,代議政治が’放置国家’を許容してきた事は事実である.

税制の議論の前に無駄な使われ方を防止する仕組みがなければ,利権者が金の巻き上げ方を議論しているに等しいのである.これでは納税が搾取になってしまう.国家の信頼性がなくなってしまう.税金の無駄使い(公金の食い逃げ事業)防止の仕組みが出来なければ,税金を預けられないし,税金を小さくするしかないのである.

そこで,まず,税制議論の前に,税金を有効に,無駄なく使う精神・制度を強く求めたい.これが政治,行政の民主主義の根本のはずである.

この上で,本質的な問題は膨大な借金,社会福祉財源の枯渇,の中で,道路政策をどうするかである.従って,③の意味で,一般財源化すべきである.当然,10年間の道路計画は白紙に戻す.そして,総選挙で改めて,道路政策,社会福祉政策,温暖化対策などと,税制を国民に問えばよい.

ところで歳出の配分はもはや,各道路計画間の競争ではない.物件ごとに社会福祉や文教等との競争になる.歳出の分権が進むほどシビアになる.道路目的税の廃止はこれを促すことを意味している.

70年代,80年代,正論であった列島改造論や工事のばらまきが地方票につながる時代ではない,残念ながら,それを許容する財源もない.借金もできない(GDP500兆の1.6倍の800兆の残高は世界最高,返済は毎年30兆,ただし債権者が国内,各国の残高はGDP以下),これで政治家を続けてきた人,政党は静かに退場を願いたい.これからやるべき事が山ほどあるのだから.

.

|

« 132 食糧自給率向上は食文化にあり | トップページ | 134 温暖化ガス削減問題 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/134518/40555773

この記事へのトラックバック一覧です: 133 道路の一般財源化とは:

« 132 食糧自給率向上は食文化にあり | トップページ | 134 温暖化ガス削減問題 »