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2008.09.02

149 福田総理辞任のわけ

9月1日夜,突然,福田総理が辞任を表明をした.安倍前総理に引き続き,就任後,約1年の短命総理になる.

竹下総理から森総理まで14年間で10人が変わった.その後,小泉総理が5年半,続いたものの,安倍,福田で短命総理をぶり返した.もちろん大臣も短期に多数が入れ変った.喜んでいるのは念願の元△△大臣の肩書を手に入れた多くの政治家と官僚国家を証明できた役人である.

さて福田総理の辞任劇であるが,昨年8月の参院選での自民党大敗,9月の安倍総理辞任で福田政権が発足した.一年前,その経緯,課題など当ブログで克明に発信しているが,予想通り,福田総理は挫折した.

福田総理は’主張より話し合いを’と,ねじれ国会に臨んだが,遅遅として進まず,民主党との大連立を仕掛けるも失敗.

8月1日,内閣改造で,新幹事長による公明党との再結束,財政出動派・元郵政民営化反対派の登用,それをテコにした民主党からの引き抜きを画策.しかし,民主党離反議員は出るも,過半数確保に届かず.今回も今一歩のところで挫折.

何でもありの状態で臨んだ福田総理は,政治信条や政策など,あったものではない.’主張より話し合い‘’国民目線での政治‘と迎合一辺倒の姿勢は,国民から,主張がない,リーダーシップがないと映ったのは当然である.

福田総理は最後の一手として,自民党総裁選挙後,総選挙突入し,これに勝って,再度,引き抜きによる参院の過半数確保というシナリオを描いた.その実行の為の辞任だと考えられる.米国の予備選,党大会,大統領選をイメージしたのかも知れない.

とにかく福田総理は就任当初より,解散・総選挙は次の総理にまかせ,自分としては,政策を曲げてでも,参院の過半数を確保したいと思ったに違いない.振り返ればすべての行動がこれに符合する.今回の辞任も最後のシナリオであったはずである.

しかし,次の総選挙は,単独過半数政党が出現しないと思う.そこで,参院も巻き込んだ連立の組み換え,もしくは政党再編が起こる.政権抗争が激しくなり,混乱期が続くと思うが,野党も含めて,政策中心の政党再編,たとえば,改革派対保守派に政党が収束して行くプロセスであって欲しいと思う.

自民党としては,総選挙を有利にする,自民総裁選挙としたい所だろうが,保守的な財政出動路線を取るのか,小泉流の改革路線を取るのか,党利党略,権力闘争ではなく,日本の為にもう一度,争点にすべきである.

その上で,野党も含めて,憲法問題,安全保障問題,外交問題,医療・介護・年金問題,経済・財政問題,などしっかりした政策を示し,総選挙に臨んで欲しいと思う.

権力に向けた数合わせの政党,政治資金を得るための政党,では国民の選択ができないし,政治の混迷・漂流から脱却できないのである.

思い返せば,

失われた10年の政治混迷の後,改革を旗印に政権をとった小泉政権に引き続き改革路線を突っ走しりながら,年金問題や行政の無駄使い,政治資金問題に厳しく対処していれば,日本にとっても,自民党にとっても,良かったと思う.参院の大敗もなかったと思う.

小泉政権は’改革なくして成長なし,聖域なき行政改革,郵政民営化,行財政改革,小さな政府,官から民へ,自民党をぶっ潰す,官邸主導,不良債権処理,金融改革'など,すさまじい熱気で国民を引っ張った.破天荒な政治手法で国民の喝采を受け,国民の政治意識を盛り上げたのである.

しかし安倍総理は戦後レジュームからの脱却,福田総理は参院議席確保の為に道路族,郵政族の復権,支持母体との関係修復,10年にわたる道路財源確保案,行革の骨抜き,最近では財政出動による大型景気対策案まで飛び出し,改革路線がすっかり影を薄めて行ったのである.

参院戦の敗因がバラマキが減ったから,支持母体離れが起こったから,これを民主党がついてきたから,は守旧派復権の我田引水の論理,小泉政権が日本の窮地を救った事を無視した論理,であると思う.

参院選の敗退は決して改革路線のせいではないし,現在でも,構造改革すべき課題も多いのである.ましてや国家の財政から考えれば,筋肉質の国家を作らなければ,その後の展望はないのである.

自民党は結局,失われた10年の間に600兆の借金を作った財政出動の反省もなく、先祖帰りのように,保守・自民党への回帰に舵を切ったのである.総選挙を真近に控えて,伝統的バラマキ政治で議席を確保してきた習性・DNAが頭を持ち上げた感じである.

小泉政権以前の自民党の失政,無駄使い,膨大な借金,行政の肥大,に反省もない派閥のボス,オールドファッションの政治家は退場し,新進気鋭の中堅・若手の台頭,政界再編を期待したいものである.CHANGE は CHANCE なのである.

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コメント

桑さん、こんなドキュメンタリタッチのブログがありました。安より。http://katoler.cocolog-nifty.com/marketing/2008/09/post-08cb.html

投稿: | 2008.09.05 19:34

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