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2009.12.31

195 混迷が続いた2009年と日・米の政変

今日で2009年は終わる.今,1年前の当ブログNO160'危機・混迷の2008年'を読み返している.

2007年のサブプライム問題,2008年のリーマンブラザース問題を引き金に世界の信用が一気に収縮,金融資産が暴落し,経済危機が世界を覆った.まさに,2008年は経済も政治も危機・混迷の年であったのである.

そんな混迷の中で,2009年1月,米国では共和党から民主党へ,日本では9月,自由民主党から民主党への政権交代が起こった.日米とも,ゴスベルとフォークに陶酔する穏健派・リベラルタイプの政権が誕生したのである.

世界の政治・経済では2007年,2008年,2009年と先進国の経済不況が続く中で,中国初めBRICsが大きな影響を持つようになった.又,世界の火薬庫がイラク,アフガニスタン,北朝鮮,等に広がった.イスラム過激派の自爆テロも依然続いている.

政治も経済も多極化(G5,G8からG20へ)がルールなきグローバル化を招き,2010年も引き続き,国連,安全保障,地球温暖化,貿易,金融自由化,為替レート,等,の問題がますます複層化,複雑化して行くと思われる.一方で,世界の産業界は,国を超えた業界再編を加速しながら,新技術の加速とマーケット争奪競争が激化して行くと予想されるのである.

一方,日本においては,初めて政権に就いた民主党は,’所得の再分配’に軸を置いた2010年予算案を策定した.しかし,多くの借金で賄う事から,’借金による再分配予算’とも言えるのである.

この労働組合の賃上げ闘争の様な民主党の政策は,いかにも内向きであり,パイの回復・拡大に繋がる可能性は少ない.世界の経済動向に取り残される懸念もある.

このままでは,2010年は依然,円高,株安,デフレ,失業率悪化,が止まる気配はない.ましてや,11年以降も所得の再配分予算が財政的にあるいは優先度として,持続出来るか疑問が残る.NO193で述べている通り,'借金増大すれど展望が見え’なのである.

一方,技術の世界では,00年代,デジタル革命,情報通信革命で世の中が激変した.この動きに加えて,素材技術革命,環境技術革命,エネルギー技術革命,医療技術革命,バイオ技術革命,ロボット技術革命,等が進行中である.それを供給する側も,それを使う側も,その影響は大きい.その市場も世界規模である.反面,産業の淘汰も進む.低付加価値商品も発展途上国の商品で淘汰される.

10年代は,これらの技術革新で世界をリードする日本になりたいものである.混迷する世界秩序の中で,多分,日本の立ち位置はこれしかないと言えるかもしれない.その為に国家戦略としてテーマを掲げ,その実現に向けた研究改革,教育改革,産業改革,などを描きたいものである.2010年はその元年であって欲しいと思うのである.

ところで,昨今,韓国に関心している.熱弁を振るう熱血感が多い国だと思うが,その上に,ゴルフ,サカー,柔道,あるいはサムスン,ハブ空港,電子行政,等世界に突出した部分が目立つ.多分,財政破綻から立ち上がった一点集中の戦略が功を奏しているのではないかと思う.

ゴルフで言えばゴルフ専門の高校がある.勿論,狭き門だが,今アメリカ,日本で活躍している選手は,この高校を卒業していると聞く.エリ-ト育成の費用が日本と比べて極端に安いはずである.そして,その卒業生は,韓国国内ではトーナメントや賞金が少ない為,若くして日本やアメリカに行くのだと言う.

昨今のように海外での活躍が目ざましいと,国内の人気が高まり,ゴルフ人口やゴルフ産業が増える.国も国民スポーツとして,安くプレーできるゴルフ場を作るようになる.今やゴルフは老いも若きも,国民的スポーツなのだそうだ.そんな中で,さらに素質のある子供が育って行く.その経済効果も大きい.まさに戦略的な頂上作戦が功を奏しているのである.

最近の日本には,科学技術やスポーツのみならず,あらゆる分野で活躍の場がほどほどにある.しかし,どうも中途半端な感じがする.世界の頭脳が日本に集まるわけでもなく,日本の頭脳が積極的に海外に行くでもなく.結果,日本の人材や製品が中途半端のまま淘汰されるのではないかと言う心配である.あたかも,飛行場を全国に乱立させたように.

そこで,韓国の戦略的頂上作戦ではないが,日本も技術革新のテーマを掲げて,それを使った全体のシステムを構想し,官民挙げて,これに取り組む必要がある.

全て国家が統制する事は否であるが,国家目標に対し,それに取り組む予算措置,環境作りはしっかりやる必要があると思う.

最後に日本が各国に先駆けて取り組むべきテーマがある.人口比率が25%を超える高齢化・長寿社会への対応である.高齢者の人口構成からすれば,日本は既に,高齢化の先進国である.高齢化社会は,人類が初めて遭遇する社会なのである.

そこで,単に高齢化対策という発想ではなく,積極的に'長寿国家の建設’という視点が必要だと思う.このた為に,安心なセーフティネットの整備と,元気な高齢者の増加,その高齢者が活躍できる社会の創造が必要である.これは日本ならではの国家戦略としての価値はある.

このテーマは少子化対策だけで解決できるものではなく,今までの社会の仕組み,会社の仕組み,個人の人生設計,家庭の在り方,長寿市場の振興,等の社会変革と長寿国家ドリームを実現していく必要がある.

これに向けて,政治,科学技術,経済,さらに個人の努力も総動員して,取り組む必要がある.その必要性も待ったなしである.結果として,長寿国家のお手本として,世界をリードしたいものである.

政治は常に底辺(救済)と天辺(繁栄)の視点・政策が必要である.

底辺対策だけでは行き詰る.そこで,2010年は天辺が底辺を引っ張るという意味で,世界をリードする技術国家の建設(パイの拡大)と長寿国家の建設(日本ドリーム)という天辺を目指す日本でありたいと思う.2010年はその元年になればと,勝手に思っているのである.

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