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2010.08.25

224 限界・民主党政権

1年前,当ブログNO186で自民党崩壊と政治路線の行方を論じた.
その中で,民主党は反自民の党の綱領もないごった煮政党である事,組合闘争の様な政策を言うが,経営者視点での重要度や財源が考えられていない『合成の誤謬政党ある事,から,その政権担当能力に疑問を呈していた.

同時に,政党再編による新しい政治体制(保守,新保守,リベラル)を作るべきだと主張した.時代の変化,日本の情勢に応じて,政権交代や政策の激論を可能とする為である.

問題が多い民主党政権が出来て1年,政権運営の問題,ばら蒔きマニフェストの問題,行革の問題,財政の問題,普天間の問題,政治と金の問題,総理・幹事長の辞任の問題,等,混迷が続き,結局,昨年の衆院戦マニフェストと今年の参院選マニフェストのどちらが政策なのかも不明確になっているのである.又,昨今のデフレ・円高・株安の問題が日本の危機であるにもかかわらず,無策が続いているのである.

つい6月以降をとってみても,,鳩山総理・小沢幹事長辞任,代表選,菅内閣組閣,臨時国会,参院選,夏休み,代表選と,まともに国会が機能していないのである.

加えて,各議員,閣僚とも,オピニオンを発する事もなく,政治家としての実力が感じられないのである.来月の代表選も,政策論争より,出身政党間の確執による権力闘争の色彩が強い.ごった煮政党,合成の誤謬政党からの脱皮は所詮無理だと思わざるを得ないのである.

そんなわけで,1年前の『現民主党では日本の経営は無理だ』との懸念が,現実になっている事に,今後の日本が心配になるのである.

日本の状況からすれば,党派を超えた,見識ある政治家,政策が結集されなければならない時期である.その為に,民主党分裂,野党を巻き込んだ暫定連立内閣設立,政界再編が本当に必要になって来たと感じる.この新しい政治体制作りは,政治家の大きな責務だと思うのである.

こんな情勢下で,民主党代表に誰を選んでも,民主党の根本的問題が解決するとは思えないし,日本の展望が開けないのである.

・・・追伸((10・08・26)・・・

『限界に来た民主党政権』を発信した翌日,民主党代表戦(総裁選)に小沢氏が出馬するとのニュースが飛び交った.菅VS小沢の一騎打ちの戦いになる.来年度の政策,予算も曖昧な中で,又,円高,株安,デフレの真っ只中で,民主党を2分する戦が起こる事になる.

この菅vs小沢の対立は既に菅総理が徹底して反(脱)小沢で固めて来た事からすれば,それを不満とする小沢氏の反撃である.内在していた相容れない確執が表に出て来た事になる.従って,どちらが勝っても,敗者が離党し,民主党が分裂する程の内部抗争になると想像できる.野合政党の顛末と見れば不思議ではない.

だとすると,今回の民主党の代表選は,皮肉にも,『民主党分裂の為の代表選』と言う事になる.分裂すれば,民主党は与党の座を失う.新たな連立政権を作る事になる.そうなると,総理を選ぶ選挙ではなくなるのである.

こうなると,政界再編につながる代表戦』と捉えた方がよいかもしれない.小沢氏が勝っても負けても,またまた,政界を動かす事になる.昨日の記事が真実味を帯びてきた感じである.

いづれにせよ,民主党政権の1年間の混乱は,全て民主党の事情から起こっている.う限界である.その意味で民主党の代表選は意味がないが,政界再編の引き金になる意味は大きいのである.

もし,この見方(民主党分裂)が妥当であれば,いっその事,

①代表戦の前に,菅政権が突然解散.民主党は分裂(参院比較第一党を失う)
②代表戦の前に,小沢支持派が離党(参院比較第一党を失う),菅政権は解散.

が,手間が省け,政界再編が進む事になる.国民もその選択に参加できる事になる.いや,やっぱり,民主党の分裂は何としても避けるべきだ,となると

小沢氏が立候補を辞退,現代表を再任.(参院の比較第一党維持)
代表戦の敗者派が離党しない事で代表戦実施.(参院の比較第一党維持)

となる.③は分裂を避けたとしても,ごった煮状態は続き,いくらトロイカ体制維持と言っても,先の鳩山・小沢辞任,菅体制発足と整合しない.又,具体的に予算編成や税制改革がどうなるのか,人事をどうするのか,と言う問題に直面する.

④はノーサイド(離党しない)を前提で戦うわけだが,はたして,敗者が軍門に下るかは不明であり,残るとしても,③の問題がくすぶると思う.

さらに,③④で,なんとか分裂を回避しても,参院のネジレ状態は残り,依然と政権の不安定さは続く.一時的に体制を繕っても,民主党の苦悩,限界状態は続くのである.

この様に民主党としての代表選の意味は薄れる状況であるが,敢えて本質的な事を言えば,いまさらながらではあるが,政権与党として,政治理念,政治路線,政策を決める事ある.その結果,両者がノーサイドになるか,決裂するかは次の問題となる.代表選前にトロイカ体制とか挙党一致とかを言うのはピンボケと言う事になる.そこで,私見を言えば,

⑤代表選で混迷する民主党の方針を決める.その後,分裂有無は議員の判断

当たり前(普通の)の手順だと思う.日本の危機・難題に直面して,いまさらなんだ,の感はぬぐえないが,これが与党民主党の現実なのである.従って,この⑤で代表選を終えても,民主党政権の苦悩・限界は続くと思う.

・・・追伸(10・09・03)・・・

予想した選択肢の通り,建前④,実質⑤の形で,代表選が始まった.菅VS小沢の主張を聴いていると,いかに政権与党としての党内の論議が出来ていなかったかを露呈している.衆院選のマニフェスト(小沢)VS参院選のマニフェスト(菅)の戦いが顕著な例である.

又,その主張は,保守的に見える小沢氏がリベラル的思考に固執し,リベラル的に見える菅氏が現実派になっている感じである.人と政策がネジレている感じがするのである.両者とも,何か勝つ為の方便に走っている感じである.

その為か,両陣営の推薦人を見ると,ほとんど知らない人ばかりだからか,両陣営の性格,信念,政策などの色が見えてこないのである.元の出身政党で分かれているわけでもない.保守色とリベラル色で分かれているわけでもない,単に,今までのしがらみで,分かれている感じである.

その結果,争点が広く,別々の党の戦いの様である.新人議員初め推薦人以外の議員も,只,うろうろしているだけに見える.まさに,ごった煮政党の実態を露呈しているのである.

ごった煮を整理する為にも,主張内容の曖昧さを正す為にも,この際,経済問題,行政改革問題,マニフェスト問題,財政問題,党運営問題,来期予算問題,参院ネジレ問題,と直面する政策課題について,所見を書面で明らかにすべきである.

マスコミが質問や取材をして,断片的な主張を書き出している様では話にならない.中身が希薄であったり,言質を取られない為に,政治家は書面化を嫌うと思うが,そんな口頭文化は時代遅れだと感じる.これは,政治家全員に言える事だと思う.

以上,代表選の感想や願いを述べたが,
結局,『限界に来た民主党の『不毛な戦いどぶ板選挙』を国民が見ているだけになるのかもしれない.貴重な時間が失われて行く.せめて,野党も観戦している場合ではなく,国の為に,積極的に立候補者の主張の善し悪しを国民に発信すべきだと思う.悪手をつかまない為にも,次期国会を有意義にする為にも.

・・・追伸(10.09.14)・・・

本日,菅総理VS小沢の代表選で菅総理が大差で勝利した.党員・サポート,地方議員の大差が決め手となった.国会議員投票は僅差であった事から,国会議員の認識が下部組織と大きく隔たっている事を露呈した.下部組織の票が世論に近いとすれば,国会議員の投票は魑魅魍魎で汚れきっているとも,取れるのである.

この代表戦で決まった事は総理の続投と昨年の衆院マニフェストの扱い(修正)くらいである.日本の直面する課題に光が差したわけではない.党内人事や内閣改造で,一悶着があった後,代表選前の多くの難問が利息をつけて待ち構えているのである

そんなわけで,党内の反菅勢力(小沢派)がほぼ半数を締めた事で,依然と民主党政策の迷走が続くき,国会での来年度予算案も,立ち往生し,衆院解散の可能性が現実味を帯びるのである.

そんなわけで,民主党政権の限界が今回の代表選で解消されたとは思えないのである.只,民主党が悪手を掴まないよう祈るだけである.

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