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2010.11.30

232 『龍馬伝』最終回クライマックスで流れたテロップの怪

11月28日,NHK大河ドラマ最終回『龍馬伝』のクライマックス場面'近江屋の薄暗い隠れ部屋で刺客と龍馬,慎太郎の決死の格闘''瀕死の龍馬と慎太郎の辞世の会話’'血まみれで息途絶えて行く龍馬'をかたずを飲んで観ていた.

事もあろうに,この時,愛媛県知事選挙で新人の中村時広氏が当選確実になったと言うテロップが,薄暗い画面に白字で,しかも,迫真の演技を隠す様に流れたのである.緊張感が一気に解けた.

この一発のテロップが,ドラマの最後で最大のクライマックスシーンに水を差し,ドラマを台無しにしたのである.一刻を争うような内容でもないテロップが,何故,あのタイミングで,と,怒りのクレームがNHKに殺到したと言うが,当然である.

何故こんな事が起こったのか,直感的に,この時をねらって,意図的にテロップを流したのではないか,土佐と松山の対立が背景にあるのではないか,が頭をよぎったのである.

松山藩は幕末期,佐幕派であり,大政奉還に舵を切った土佐藩と対立していた.鳥羽伏見の戦い以降,松山藩は土佐藩に支配されていた.この時から,土佐藩と松山藩の対立が始まった.

この土佐藩VS松山藩の歴史的対立が現在に至っても,龍馬・弥太郎VS秋山兄弟・子規の偉人対立,『龍馬伝』VS『坂の上の雲』のドラマ対立,土佐VS松山の観光対立,あるいは,道路等の公共事業対立,に,脈々と続いている感じがする.まさに,四つの国がある四国と言われる由縁である.

愛媛県知事当確の中村氏は松山市長として,町おこしの為に,『坂の上の雲』(松山出身の秋山好古陸軍大将,秋山直之陸軍中将,正岡子規を主人公にした青春群像小説)を宣伝していた事も,打倒,『龍馬伝』の意図を感じるのである.

さらに言えば,この最終回に限って,緊急性のないテロップが何本か流れていた.そのこと自体,不自然に感じたが,愛媛県知事当確の本命のテロップを偶然に見せかける蒔きえだったのかもしれない.

NHKが今年,『龍馬伝』と『坂の上の雲』を放送するのも,この対立の激しさを物語っている.NHK内部にも,ドラマ対立があると想像できる.そんな対立の中で,テロップによるテロが巧妙に仕掛けられたのではないか,と推測するのである

結果,視聴率のピークを狙って,愛媛の宣伝をし,同時に土佐が露出するドラマを台無しにしたのである.その絶妙さ故に,上記のような背景と意図を感じるのである.

そんな意図が実現するなら,もし,『坂の上の雲』の放映時間だったとしたら,愛媛県新知事誕生のテロップは,ドラマに影響を与えないように,流れたと思うし,土佐に関するニューステロップなら『坂の上の雲』の名場面に流れたかも知れないのである.

いづれにせよ,今回のテロップは,全く偶然であった,では納得できないのである.これ程の,いかにも歴史ファンが喜びそうな,いかにも有りそうな,理由がなければ,今回のテロップ事件は説明できないと思うし,歴史ファンは納得できないのである.

NHKは是非,得意のドキュメンタリータッチで,次の特番を組んで欲しいと思う.

なぜテロップ事件が起きたのかー今も続く土佐藩と松山藩の対立ー

ところで,一般的に,日常流れるテロップに問題はないのだろうか.今回を契機に,次の2点が気になるのである.

1.テロップで法的問題が起こらないのだろうか

今回の件は,著作物である映像がテロップで台無しにされたわけだが,一般に,こんな事が起これば,著作権侵害,表現の自由侵害,営業妨害,等の法的な問題は起こらないのだろうか.民放で言えば,スポンサーは黙っていられない事もあるはずである.法的にはどの様に取り扱われるのだろうか.テロップはいかなる放送より優先するのだろうか.

2.テロップの基準とテロップの運営はどうなっているのだろうか

例えば,緊急で重要な内容を放送中,地震の震度が1程度にもかかわらず,その地区名が画面を覆ったり,緊急でもない三面記事的事件のテロップが流れたり,する事がある.

テロップに,目的と基準があるとしても,流す判断,流す内容,流すタイミング,流す回数,は何らかの人間の判断があるはずである.だとすると,テロップによる宣伝や番組妨害等の恣意的な運用も起こり得る.そんなわけで,どのように運営されているのか知りたくなるのである.

こんな,疑問,疑念を払しょくする為にも,NHKも民放も,テロップを出す基準,出す判断,出すタイミング,出す回数,について,改めてキチッと国民に説明する必要がある.その上で,今回のテロップ事件の顛末をつけなければ,怒りは収まらないのである.

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