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2011.09.25

255 第二次情報革命の伸展

普及が本格化した約15年程前のパソコン,インターネットを第一次情報革命とすると,現在はアップルが起動した携帯端末による第二次情報革命が進展中である.

この第二次情報革命は高速無線網,携帯電話がパソコン化されたスマートホーン,携帯に便利なタブレットパソコン,によって,『モバイル・インターネット時代』になった事である.まさに『いつでも,どこでも』(ユビキタス)が大きく前進した事になる.

この携帯端末は従来のパソコン,インターネットの機能に加えて,デジカメ,音楽プレイヤー,電子辞書,地図,電子書籍,テレビ等の専用機器をも包含する事になる.又,ネット通販,オフィス系アプリ,企業内グループウエアー,業務システムパッケージ,企業固有の業務システム等にも,使われ始めたのである.

利便性の良さから,携帯端末(スマホ)を使ったネット通販が急速に増加していると聞く.今後も,携帯電話がスマホに,パソコンがタブレットパソコンに移り,急速に携帯端末が拡大して行くと思われる.携帯端末が次世代の情報化社会の主役になる日も近いと思う.

一方業界では,この第二次情報革命の中で,携帯端末競争,携帯端末OS競争,クラウドサービス競争,携帯アプリソフト競争,携帯接続の業務パッケージ競争,等,新たな業界の勢力図に向かって,熾烈な戦いが世界規模で繰り広げているのである.

これらの世界的動向を踏まえて,いくつかの国内の変化を整理,予想してみたい.

①キャリア(通信事業者),携帯端末,ソフト,の分離

キャリアと端末を一対にして展開している我が国の電話事業に,世界で使われている端末が入ってきて,複数のキャリアと接続可能になると,その分,キャリアの端末差別化戦略は狭くなる.そして,世界の端末の国内シェアーが高くなれば,実質,キャリアと端末が分離された状態になる.

通信費を当てにした端末の廉価販売が分離された構造の中で,継続するか,注目される所であるが,分離されると言う事は,キャリアは通信網の競走(エリアカバー率,信頼性,通信費),端末は操作性,デザイン,価格の競争になる.同時に,ソフトもキャリアや端末から分離され,ソフト同士の競走になる.まさに世界の競走の中に日本がいる事になるのである.

②企業情報システム再構築機運の増大

携帯端末による『いつでも,どこでも』の情報ハンドリングが可能になると,当然,戦略的なビジネス展開や行動スタイルの変革が起こる.スマホやタブレットコンピュータと連動した業務システム,あるいは現場システムの開発が活発になる.営業,製造,物流,各システムやその現場サポートに,タブレットコンピュータやスマホが大活躍すると思う.

③クラウドコンピューテングの拡大

携帯端末が普及する事によって,パブリック・クラウドサービスやプライベート・クラウドサービスの利用も増加して行く.かくて,ソフトサービス業界のビジネス戦略,一般企業の情報戦略,は新たな局面を迎える事になる.

④携帯端末向けアプリパッケージ開発と業界の淘汰

②③と連動してパブリッククラウドサービス用,プライベートクラウドサービス用,のアプリケーションパッケージの開発が加速している.企業向け業務パッケージも携帯端末対応が始まっている.この第二次情報革命によって,パッケージやベンダーの淘汰が又,始まるのである.

⑤M2Mの拡大

新しい事ではないが,M2M(マシーン・to・マシーン)が加速して行くと思われる.従来,自動販売機や盗難車,或いは納入機器類のリモート監視,更には,子供や動物の位置情報など,携帯電話網を使ったM2Mがある.

今後も,人体のセンサーと連動した健康管理,或いは世界に展開された機器やプラントの監視,車センサーによる気象情報収集など,クラウドサービスと連携して,広域に,安価に,M2Mが利用可能になる.思わぬ利用分野の発見やビジネスにおける戦略的活用が極めて大事になる.

以上,パソコン・インターネットに引き続き,上記の如き,第二次情報革命がアメリカを震源地として,世界に革命を起こしているが,利用面の恩恵はあるものの,ハ-ド・ソフト・サービスの供給者としての恩恵を,どんな形で確保して行くのか,日本企業の大きな課題である.

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