« 293 緊迫化する北方四島,竹島,尖閣諸島への所見 | トップページ | 295 気になる『論語』の事 »

2012.09.08

294 日本の正念場:党首選,総選挙,新政権

赤字国債特例法案,一票の格差是正法案,等,重要法案をいくつか残したまま,参院の問責で,国会は開店休業となり,9月8日,今通常国会は幕を閉じる.

今後の焦点は民・自の党首選,臨時国会,民主党次期政権,そして,最大テーマの解散,総選挙,新政権誕生,連立の新枠組み,に移る.日本の将来にとって,間違いなく,目が離せない重要な政局になる.

この政局で,何と言っても注目されるのは,『日本復活に向けた新政権』が誕生するかどうかである.民主党政権はこの3年間,マニフェスト詐欺,内部抗争,東日本大震災,原発事故,消費税増税,など,国民の信を問うべき事態がいくつもあったが,政権にしがみついて来た.その間,確実に,日本の経済,財政,福祉,エネルギー,安全保障が深刻さを増した.それだけに,新しい権権への期待と注目が集まっているのである.

しかし,民主党は解散したら,政権,議席を失う事を予想してか,解散をせずに,一日でも長く政権や議員を続けたいと,思っているようである.従って,誰が代表になっても,すぐ解散は決断しないと思う.野田総理が再任された場合は,解散するまで『近いうちに』を繰り返すと思う.

『新しい政権への期待』に対して,民主党が,いかに続投の必要性を主張しても,無責任な保身に見えるのである.これまでの『民主党の罪』の前では,もはや何を言っても誰も信じないのである.

日本を思う総理大臣なら,現在の日本の情勢や民主党の罪を考えて,一日も早く,『国民の信を得た新しい政権』を作る事が必要だと考えるはずである.

しかし,総理大臣が自分の党が選挙に負けそうだから解散しないとなれば,日本には総理大臣がいない事になる.総理の専権である『国民に信を問う権利』を自ら放棄する事になる.

そんな民主党政権に対し,自民党にも問題がある.

第一は民主党の党首選前に解散させられなかった事である.自民党は,民主党政権発足以来,民主党の問題を徹底的に攻撃して来た.退陣しなければならない事態も多くあった.

しかし,民主党の『社会保障と税の一体改革』と言う中身のない増税案を三党合意で通してしまったのである.自公は,これを通せば総理は解散すると誤認したのである.しかし,思惑とは逆に,合意以降,自公の迫力が減衰し,民主党の延命を助ける事になったのである.

そもそも,自公は『不退転で取り組む』とした総理の発言を『通したら止める』と誤認した事が間違いだった.普通なら,必死で通す事に取り組むが,『通らなかったら止める』との意味である.ならば,正攻法で民主党の裏づけのない『一体改革案『を攻めて,通さなければ,良かったのである.

第二の問題は,自民党は野党転落を機会に,『自民党の再生』に向けて,自民党長期政権の総括,政治路線,政策,世代交代,等のリセットが必要だった.しかし,小泉政権以後から,今日まで,保守回帰とは言うものの,その姿が見えないのである.

野党と言う折角の『自民党の再生』のチャンスを逃した自民党は,いまだに,賞味期限切れの状態が続いている事になる.これが,民主党の失墜のわりに,自民党への期待が高まらない理由である.この点にも,自民党総裁,執行部の責任は重いと思うのである.

そんな状況の中で,待ちに待った早期解散,政権奪回とばかりに,早くも,自民党総裁選が熱を帯びている.遅ればせながら,上記の問題を認識した上で,党首選の中で,自民党を総括し,政治路線,取り組む政策について,激論を交わして欲しいのである.

単に民主党を批判しても,そんな事は今さらであって,それよりも,今後の事が重要なのである.そうでなければ,総選挙に勝つ大義も生まれて来ないと思うのである.

国民は党首選を総選挙の前哨戦だと見ている.だから,選挙公約以前に,党首選での党内論争を見たいのである.これに,みごとに答えたのが,小泉総裁を生んだ総裁選だったと思う.今回も『新しい自民党で,日本を変える』との意気ごみで,党首選が行わないと,総選挙の勝利に,つながらないと思うのである.

以上の様な,民主党,自民党を尻目に,『大阪維新の会』が国政政党『日本維新の会』を立ち上げた.大いに暴れまわって,日本の将来について,論戦を広げて欲しいと思う.出来たら,新保守勢力を形成して欲しいのである.そして,日本にわずかに残った選択肢である『小さな政府』に向けて,次のような政策を展開して欲しいのである.

『歳出削減』・・・予算編成改革,行政改革,社会保障改革,地方分権,など
『景気回復』・・・金融緩和,デフレ脱却,円安,規制緩和,輸出・成長分野振興,など
『歳入確保』・・・景気による税収増,回収率向上,資産売却,埋蔵金活用,など
『憲法改正』・・・96条(憲法改正条項)改正に始まって,日本人の覚悟の形成

もう一つ,かき回して欲しい事がある.最近の政党が民主党を筆頭に,政策集団ではなく,政治資金集団,自己保身集団,選挙互助会,に見える問題である.こんな既成政党では日本の国難と対峙出来ないのである.日本改革集団である『日本維新の会』が,そんな日本の政治体制も破壊して欲しいのである.

『大阪維新の会』の刺激を受けて,既成政党が存亡の危機を自覚するなら,『真の政党化』に向けて,『志と政策』による,党員の『踏み絵』から始めるべきだと思う.日本の政治を考えると,党の綱領もない『ごった煮政党の民主党』にも,政党助成金が払われる様な政治体制を許してはならないと思うのである.

そして,ゆくゆくは,当ブログNO186,当ブログNO192で述べた様な政治体制(保守,新保守,リベラル)に向けた政界再編が進めば良いと思うのである.

さて,ちょうど,米国も大統領選に入っている.大統領候補者選びも,大統領選びも,あの熱気は羨ましくさえ思うのである.日本の選挙が,これと比較され,今まで以上に,厳しい目で政治家や政党の言動が評価されると思う.日本の既成政党は,ますます,旧態依然では生き残れないのである.

現在,まだ党首選は始まっていないが,『日本をどうしたいのか』,『政治家,政党の真価』が党首選から問われていると思うのである.

追記(9月15日)

民主党,自民党の党首選が始まった.民主党の党首立候補者は野田,赤松,原口,鹿野,の各氏,自民党の総裁立候補者は町村,阿倍,石原,石破,林,の各氏である.

各党の候補者は記者会見,テレビなどで,所信の発表や討論を行った.それを聞いた感想を述べたい.

①民主党は野田総理の続投がほぼ決まりで党首選は低調,自民党総裁選は日本の危機感と政権奪回の熱意で,過去にない中身のある総裁選を展開していると思う

②民主党は,今も引きずる党内抗争の延長線の様な議論,自民党は党の政策を共有しながら,日本の復活に向けた,外交,安保,経済,社会福祉,エネルギーなどへの各自の取り組みの討議,であったと思う.

③日本の在り方が問われている時に,民主党は相変わらずの何周遅れの党内議論をまだやっている感じである.ごった煮政党ならではの必然かもしれない.従って,依然と与党である所見も,政策も,責任も,欠落している状態が続いている感じである.野田総理も相変わらずの人畜無害の話ばかりである.

④結局,論議の視点で言えば,『民主党は党レベル』,『自民党は国家のレベル』,位の差があったと思う.別の言い方をすれば,『民主党は野党以下のレベル』,『自民党は与党のレベル』であった,とも言える.

⑤自民党の総裁立候補者は総理になる可能性があるのだが,どの候補者も国際政治の中でも引けを取らない貫禄とオーラが少し弱い感じがする.なかでも,阿倍候補は総理経験者であり,一歩長じていると思うが,各氏にそれを身につける事を願うだけである.民主党候補には,失礼ながら,その可能性すら感じられないのである.

以上,雑駁な感想を述べたが,総裁選で自民党が与党にふさわしい議論をしても,解散がなければ,選挙にも,政治にも,反映できず,与党にふさわしくない民主党が後一年も,日本の政権を担う事になる.

解散がしばらくないとすると,国民のフラストレーションや国の危機的状況が耐えられるだろうか.これが一番の心配事である.延命に熱心な民主党はそんな心配を感じないのだろうか.

.

|

« 293 緊迫化する北方四島,竹島,尖閣諸島への所見 | トップページ | 295 気になる『論語』の事 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/134518/55594551

この記事へのトラックバック一覧です: 294 日本の正念場:党首選,総選挙,新政権:

« 293 緊迫化する北方四島,竹島,尖閣諸島への所見 | トップページ | 295 気になる『論語』の事 »