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2014.02.12

346 社会的必要経費の増大による国家財政への危惧

政府支出には、経済的波及効果が期待できる『投資』としての支出と、『社会的必要経費』としての支出がある.いづれも、『一時的な公共需要』を産む点は同じだが,将来のパイの拡大に繋がるかどうかが違う.

当然の事だが,景気対策と称して,『投資と必要経費』を甘くして,借金による大型予算を組めば、一時的な公共需要は増えるが,将来の国民に対しては、パイの見返り(経済的波及効果)のない借金返済を強いる事になる.

例えて言えば、先輩の付けで食った飲食代金を後輩が払うようなものである.しかも、後輩のパイが大きくなっていないのだから、後輩の可処分所得は減る一方になる.言い換えると,後輩の主権在民権(税制や税金の使い道の選択)を制約する事になるのである.

戦後の日本の経済成長は社会インフラ投資によって達成されて来たと思うが、いつか日本は『投資と必要経費』を甘くして,公共需要を増やし続けなければ、経済が持たない『公共需要依存症』に陥って行ったのである.その結果,政府の借金はGDPの2倍を超えるところまで,積み上がったのである.まさに日本は制御の効かない『高コスト国家』になっているのである.

しかも、今後,東日本震災復興対策、自然災害対策,原発被害対策,社会インフラ老朽化対策、社会保障対策,安全保障対策,エネルギー対策,等の政府支出の増大が予想される.さらに,借金は大きくなり、さらなる高コスト国家になって行く事が目に見えるのである.

これらの支出は、一時的に『公共需要』を増やし,景気を支える事はあっても,大半は『社会的必要経費』に属する支出であり,将来のパイの拡大に繋がらないのである.しかも、大半が借金による支出だとすると,プライマリーバランスの目標どころか、上記の例え』の通り,将来の国民や企業が負担に耐えられるのか、国債信用や国家の財政力が失墜するのではないか,等の深刻な問題に直面するのである.

国民の命を守る『社会的必要経費』を削る事は出来ないとしても、その前に、国家財政が破綻したら、生命も守れなくなるのである.今後,大増税は続くと思われるが,『パイの拡大』と『社会的必要経費の効果的支出』は必須の課題であり、加えて,インフレをコントロールしながらの『貨幣価値の下落』(債権債務の目減り)も,金融政策として必要になるのである.

以上、消費税増税で財政規律が緩くなっている感じがするので、あえて危惧することを述べてみた.

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