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2015.02.27

389 マスコミの『論理矛盾』『言行不一致』 の例

ISIL(イスラム国)の問題がとどまるところを知らない.そのさなか、邦人フリージャーナリストがISILの人質になり、殺害された.フリージャーナリストは使命感に燃えて、危険地帯に入ったと思うが、国民の多くは、危険を冒してまでも、取材して欲しいとは思っていなかったと思うのである.

だとすると,このジャーナリストの使命感は国民から見ると『一人よがり』に見えるのである.そんな事の為に、国や海外が振り回されたらたまらん、と思った国民は多かったと思う.

そんな折、フリーカメラマンがシリア、イラクへの渡航を申請した.しかし、外務省は,その地帯への渡航は極めて危険だとして、再三,渡航の取りやめを説得したが、聞き入れられなかった為、パスポートを取り上げたのである.

外務省としては、『渡航の自由』より『危険の回避』を優先したのである.日本の法律では、本人が、いくら自己責任だと言っても、国家としては、安全確保の義務があり、したがって、その為の渡航禁止も出来るのである.

米国などは、危険地帯であっても、その地帯への渡航を国が禁止することはない.そのかわり、国はその人の安全確保の義務はないのである.

さて、多くの国民は外務省の姿勢に賛同していると思うが、マスコミ、ジャーナリストは反対のようである.私は、この反対の意見に違和感を感じる.

その理由は、マスコミ各社がフリージャーナリストが危険地域に渡航する事に対しては、報道の重要性を言いながら、渡航の自由を主張し、一方で、社員に対しては、危険の回避を優先して、渡航を禁止をする、と言う、論理矛盾、言行不一致がある、からである.

もし、マスコミが一貫して、取材・報道の重要性の為に渡航の自由を主張するなら、軍事的政治的危険地域であろうと、伝染病危険地域であろうと、国による渡航の禁止に反対すべきなのである.勿論、外務省の反対を押し切って危険地域へ渡航した者が危険な状態になった時の国の対応についても、どうあるべきか、言及すべきである.

一方、外務省からの渡航禁止要請や本人たちの危険回避を優先するなら、社員であろうと、フリージャーナリストであろうと、外務省に従う事を主張すべきである.

そんなわけで、マスコミの『渡航禁止反対』にはご都合主義が感じられるのだが、マスコミは今回の渡航のみならず、報道・言論・表現、等の自由を振りかざす時があるが,『自由』を尊重するなら『義務と抑制』がある事を忘れてはならないと思うのである.

マスコミの論理矛盾、言行不一致は他にもある.

非正規労働は問題だと言う新聞社が、自社の新聞が、非正規労働による、新聞勧誘、新聞配達、集金、等で支えられている事も、消費税増額に賛成と言いながら、新聞は社会の必需品だという理由で、軽減税率の適用を主張している事も、テレビ局が放送法に基づいて公正報道をしていると言いながら、親会社の新聞社の主張しか報道しない事も、マスコミが客観報道を装って、記名もせず主観報道をしている事も、論理矛盾、言行不一致だと思うのである.

どうやら、マスコミの思考の根底に、『自分は別にして』と言う、ご都合主義があるようである.この精神が,まさに『言行不一致』なのである.

そんな事をマスコミに要求するのは無理だ、所詮、マスコミは、そんなもんだ、と達観する人が増えてくると、ネット情報も含めて、国民の情報への接し方が大きく変わって行くと思う.

例えば、あの新聞社、あのテレビ局,あの雑誌、ではなく、あの記事、あの番組、あの人,に情報の接点が移り、しかも、ネット媒体で、発信者が多岐にわたる、と言うイメージである.言うならば、既存の情報百貨店型情報提供から、専門店型情報提供、デザイナーショップ型情報提供への変化である.すでに、この傾向が始まっていると思うのである.

そんな事を感じながら、今回、マスコミの問題を取り上げたのである.

 

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