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2015.02.26

388 食品衛生に無頓着な食品陳列

食品衛生法は食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を講ずることにより、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、もつて国民の健康の保護を図ることを目的とする法律であり、食品等事業者はこの目的の為に、必要な措置を講ずるよう努めなければならない、とされているのである.

この法律を持ち出すまでもなく、食品の安全性確保の為に、原料、添加物、製造・加工設備、調理方法、保存方法、製造年月、等に細心の注意が払われていると思う.しかし,消費者との接点である食品の陳列に食品衛生の目が届いていないのではないかと気になるのである.

一番多いのは、パン類の陳列である.大勢の人通りのあるところに、むき出しのままのパンが陳列されている事が良く見かけられる.ベーカリーに多いと思う.衛生管理された、出来立てのパンを顧客に届ける事が狙いだと思うが、細菌が飛び交っている所に、無防備にむき出しのままのパンを並べるのだから、衛生管理も最後の所で台無しである.一方で、サランラップ等で包んで陳列しているパンもあるのだが、どんな衛生感覚で陳列しているのだろうか.

皮の固いパンがむき出しで陳列されることが多いのは、固い皮は食べるものではないからだろうか、あるいは、焼いて食べることを前提にしているからだろうか.確かに、どの店も、皮の固いパンは無造作に扱われている感じがするのである.フランス・パンなど、皮つきで食べている私が間違っているのだろうか.

一方、クリームなどが挟んである菓子パン等は、ラッピングされて陳列している事が多いが、商品が柔らかいからだろうか、焼いて食べることがないからだろうか、

どうやら、固いパンはむき出しのまま、やわらかいパンはラッピング、という感覚的な判断があるのかもしれない.そんな事より、売れる陳列づくりが優先しているのかもしれないのである.

最近、食品への異物混入事件が話題になるが、パンが陳列棚で病原菌に汚染されれば、異物混入どころの話ではなくなるのである.同じような陳列は量り売りの惣菜陳列にもある.最近はやりのバイキング方式やカフェテリア方式の食堂・レストランにもある.むき出しのままの陳列は他にもあると思うが,是非、陳列方法にも留意して欲しいと思うのである.

もう一つ、気になる事がある.駅のホームにある売店の陳列である.最近の売店は商品を外側に陳列し、購入者が商品を取って、レジに持っていくやり方が多い.客さばきが良い、ホームのスペースを利用できるからだと思うが、問題は、ある時間帯になると、確実に直射日光が商品に当たるのである.真夏の時など、袋の中に水滴が付いている事もある.売ってる人は、気にならないのだろうか.

ここで言いたいのは、食材・添加物・製造・加工に関する食品衛生感覚は高くなっていると思うが、パン、惣菜、料理、等の食品陳列においては、まだ低いのではないか、と言う事である.

人間の食品衛生感覚は文化、慣習の影響が強い.しかし,衛生科学の発達につれて,衛生感覚はどんどんシビアになって行くのである.回転寿司は、当初、カバーなしの寿司が回転していたが、今はカバー付きである.むき身の食品陳列についても、一考を要すると思う.保健所も陳列方法のチェックと指導が必要だと思うのである.

むき出しの陳列に対し、直接、お店に言ってあげようと思うのだが、クレーマーと見られるのが嫌で、いつも,早く気付いて欲しいと思いながら,その商品を買わない事で意思表示をしているのである.

今回は食品の陳列について書いたが、時として、素朴で当たり前な事が、安全面でも、機能面でも、抜けている事がある.自分や会社の立場で思考している場合に多く発生するように思う.よく言われる、立場を超えた、想像力、創造力の欠如である.これでは、折角の商品も台無しになるのである.『神は細部に宿る』と言うが、素朴で当たり前の事に、神が宿っているのである.

追伸(2015年3月9日)

ネットでパンや惣菜の『繁盛する陳列方法』や『むき出しの陳列』について検索してみた.

繁盛店の陳列方法は、ほとんど、むき出しで、おいしさ満載の演出が多かった.

むき出しの陳列に対しては、商品の前で、くしゃみ、せきをしたり、衛生感覚に疎い人や子供が触りまくっている場面を見て、極めて不衛生で、問題だと言う人、そんなことを気にしたら、買う物がなくなってしまうと言う人、いやなら買わなければ良いと言う人、の意見があった.

いづれにせよ,顧客のクレームや被害が出たら、その店の信用は、確実に失墜する.食品衛生の面は当然だが、お客の衛生感覚も『むき出し陳列は不衛生だ』が定着しつつある.改めて、対策を急ぐべきだと思った.『バイキング』が『ばい菌具』にならない為に.

 

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