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2016.02.16

425 太陽光パネルが第二のサイレント・スプリングを招かないか

農薬やコンクリートの灌漑用水路で、田畑から虫や昆虫や草や魚や鳥が消えた.これは、生物の生きる場所が奪われた事で起こるサイレント・スプリング現象である.(1962年レイチェル・ローソンが著書Silent Springで警鐘) 

残念ながら、この現象は今や珍しい事ではなくなった.私の近辺の田んぼでも、40年ほど前は、いつも、白鷺が数十羽、飛来していたが、今は全く白鷺を見る事はない.用水路のフナ、ドジョウ、バッタ、も消えた.農作物と生物がトレードオフになったのである.

今度は、田畑ではなく、里山や野原に第二のサイレント・スプリング現象が起こりそうである.広大な面積に太陽光パネルが敷き詰められると、広大な面積が日蔭になり、多くの生物が生きられなくなるのである.それだけではない、豊かな自然環境が無機質なサイレント風景に変貌するのである.

太陽光パネルの設置には、土地利用に関する多くの法律をクリアーしなければならないが、自然環境に関する配慮が欠如しているだけに、第二のサイレント・スプリング現象が懸念されるのである.

こんな経験がある.5月の連休に、琵琶湖バレーに行った.ロープウエーで山頂に着くと、眼下に海のような雄大な琵琶湖が遥か遠くまで横たわっていた.その湖岸に沿って,水を張った水田がキラキラと輝いていた.しばし,春霞につつまれた琵琶湖の大パノラマを満喫したのである.

ところが、山を下りると、そこには水田ではなく、太陽光パネルが、いたる所に敷き詰められていたのである.キラキラ輝いていたのはパネルの反射光だったのである.

湖畔にあるリゾートマンションの隣にも太陽光パネルが設置されていた.かつての野原が整地され、パネルの下は、土がむき出しで渇き、虫も、昆虫も、草も、鳥もいない無機質なサイレントな風景に変わっていたのである.

このまま、湖畔の太陽光発電事業が拡大して行くと、琵琶湖湖畔がサイレント・スプリングと無機質なサイレント風景に変貌して行くのではないか,琵琶湖の自然を守ろうとしている滋賀県が太陽光パネルの設置をどう考えているのか、一瞬、頭をよぎったのである.

今後、日本中で太陽光パネルがどれくらいの面積を占有するか知らないが、その面積分が確実に生物が生きられない場所になるのである.

第一のサイレントスプリングでは『農作物と生物』のトレードオフであったが、今度の第二のサイレントスプリングでは『電力と生物・風景』のトレードオフになるのである.又,メガ級の太陽光パネル設置で水害対策への影響も気になるのである.

そんなわけで、日本は、砂漠に太陽光パネルを設置するわけではないのだから.豊かな自然環境を無機質にしてしまう太陽光パネルの設置には、慎重な対応が求められていると思うのである.

待ち遠しい春の到来を前に、こんなことを思い出したのである.今春も又、パネルの反射光に輝く琵琶湖を見る事になるのだろうか.

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