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2016.06.02

432 また始まった民進党 岡田代表の筋ちがいの主張

民進党の岡田克也代表は消費税増税について、こんな趣旨の発言をした.

①『安倍総理の増税再延期は公約違反だ』
➁『その原因はアベノミックスの失敗にある』
③『安倍総理は責任を取れ』

④『これでは増税は出来ない、再延期だ』
④『延期中の社会保障費は赤字国債で賄う』

岡田代表はこの主張に不整合がある事に気づかないのだろうか.

①『公約違反』を叫ぶなら、『再延期に反対』と言わなければ筋が通らない.
➁『再延期容認』は従来の『社会保障の為の増税』と整合しない.
③『社会保障の財源』を赤字国債に求める事は財政再建と整合.しない.

④『アベノミックス失敗』と叫ぶなら,対案を示さなければ筋が通らない.

結局、考え方に筋が通っていないのである.民進党の従来の主張からすれば、再延期反対、増税実施と言いたいところだと思うが、

・安倍総理の公約違反を糾弾したい.
・しかし、野党連合の手前、増税実施とは言いづらい.
・結果、糾弾と再延期容認と言う筋が見えない発言になった..


のである.そして,
『,アベノミックスが失敗したので、やむなく,増税再延期を主張した』と言う趣旨の発言になったと思われるのである.しかし、不覚にも、三つの事を喚起してしまったのである.

一つは,増税延期の可否の争点が消えてしまった事である.
二つ目は,アベノミックスが失敗だと言った事で、対案が求められた事である.
三つめは,増税の考え方が曖昧になった事である(
分配重視か成長重視か).

三つめを説明すると,増税延期容認の岡田代表発言は本人が気づいていたかどうか知らないが、従来の分配重視で『社会保障のために増税』の考え方から,安倍総理の主張と同じように.成長重視で増税を考えると言う考え方に変わったと受け取れるのである.

従って、この岡田発言は,民進党としては、『社会保障と税の一体改革』の考え方の根幹にかかわる事になるのだが,民進党議員も唐突に岡田代表発言を聞いたと思うのである.又,民進党の内部が騒々しくなりそうである.自民党内で増税実施か再延期かの激しい論争があったのだが、民進党には全くその議論が聞こえて来なかったのである.

一方、安倍総理としては就任当初から『成長なくして社会保障も,財政健全化もなし』という考え方で一貫しているのである.従って、折角の上昇経済が腰折れしない事の方が国民にとって重要と考え,公約違反の誹りを覚悟で、増税延期を決断したのである.世論調査では,この決断に、賛同する結果が出ているのである.

私見でいえば、言うまでもなく日本は資源もなく、厳しい自然環境の中で、社会保障のみならず、防災、災害復旧、インフラ補修・強化、地域再開発,安全保障、等々、コストがかかる国家であり、これからも、そのコストは増加傾向にある.それゆえ、日本は官民挙げて、パイの拡大に努めなければならない宿命にあると思うのである.パイがなければ分配も出来ないからである.

民進党が、赤字国債を発行してでも生活を支える事を優先すれば(分配重視),経済は良くなる、とよく言うが、財政が逼迫する事はあっても、経済が良くなるとは限らない、極めて危険な考え方だと思うのである.

もし、経済成長なくして、増税・分配に走れば,やがて、財政的に合成の誤謬(何も出来なくなる事)が起こり、確実に貧しい社会主義国家、財政破綻国家に凋落して行くと思うのである.この事を国民も政治家も肝に銘じて政策に取り組んで欲しいと思うのである

そんなわけで、岡田代表が増税・分配重視の考え方から、成長重視に宗旨替えをしたなら,歓迎したいと思うのである.

一方、世間には、『成長に固執することはやめよう、のんびりと、穏やかで、質素な社会でよい』と北欧のようなことを言う人がいる.その人は、北欧が天然資源が豊富で、人口が1000万人程度である事を知らない.したがって、社会保障内容を単純に比較しても意味がないし、ましてや日本は成長を放棄する程、恵まれた、豊かな国ではないのである.

今回の唐突ともとれる岡田代表の主張に驚いたのだが、どう見ても、堀り下げた立論が感じられず、喧嘩の仕方も下手だと感じるのである.それは,今始まった事ではなく、過去にもあったので、記しておきたい.

小泉総理が’自民党をぶっ潰す’と叫んだ.民主党の岡田代表は‘自民党ではだめだ’と叫んだ’と叫んだ.その結果、岡田代表がそう言えば言う程,小泉キャッチコピーが輝いたのである.
また,小泉総理の’改革をとめない’に対し,岡田代表は’日本をあきらめない’と叫んだのである.主語も熱意も感じられないトンチンカンな意味不明のキャッチコピーである.その結果、小泉総理の圧勝に終わったのは言うまでもない.

さらに言えば、民主党が政権をとったマニフェストの嘘に対しても、東日本大震災や福島原発事故に対しても、安全保障政策に対しても、憲法改正に対しても、右往左往する立論力のなさが、時々顔を出すのである.当時、私は民主党に対し、批判はするが、対案がない、対案があっても、実現性がない、として、民主党を『誤謬政党』(いろんなことを言うが、トータルすると、何も出来ない政党)だと批判していたのである.

『神は細部に宿る』と言う例えがあるが、神(立論)のなさも細部に出てくるのである.今回の岡田代表の主張も、相変わらずの立論力のなさが顔に出た瞬間だったと思うのである.

さて、国会が閉会し、いよいよ参議院選挙モードに入る.参院選は安倍政権のこれまでの評価が問われる事になる.野党は共倒れを防ぐために、一人区で野党候補を一人に絞るという、無所属で野党推薦にするのか、選挙区ごとに立候補する党を決めるのか、知らないが、従来以上の談合選挙が予想される.

反自民勢力を大きくしたいと言うのだが,見方を変えると,共倒れを防いで、政党交付金を得る為の談合とも言えるのである.この談合に乗るか乗らないか、国民の判断が求められるのである.

結果的に、参院議員を選ぶのではなく、政権与党に対して、『YESかNOか』の選挙に変質する事は確かである.参院のあり方の議論が之で又、高まるかもしれない.

 

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