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2017.01.15

458 英会話力向上への秘策提案

最近、英語教育の見直しが行われているようだが,はたして、効果が出るのだろうか.『読み書き』の訓練と、『聞く,話す』(会話)の訓練は,まったく違うように思うのだが、.果たして、どんな教育をするのだろうか.

言うまでもなく、英会話力の向上は、学ぶものではなく、自然に身に付くもの,慣れるものである.当然、英語圏に住むか、英語圏の友人を持つか、英会話教室に通うか、である.

たしか、1990年頃だ思うが、2代目桂枝雀師匠の英語落語が話題になった.英語の教材にしたらどうかと言う声も多かったのである.

久し振りにそれを思い出し、改めて、簡単な訓練方法と英会話の基本を教えてくれる、枝雀の英語落語’WHITE LION’を教材にする事を提案したい.

この英語落語は、英語の文法とか基本文型を意識しない、簡単な言葉で、ピッタリの英語表現をしている,ゼスチャーを大切にしている、のだが、ネイテブの人にも,絶賛されているのである.

(出典 祥伝社;枝雀のアクション英語高座 桂枝雀著

『ウォーミングアップ第1弾』 動作をしながら次の言葉を繰り返し言う.
 
・Pick up the pen. Put it down.

・Stand up. Go to the window. Open the window.
 Shut the window. Go back to your seat.

・Take out your pencil case and note book from your bag.
 Put them on the table.
 Open your pencil case. Pick up the pencil.
 Write your name in japanese.
 Put the pencil down.

 Pick up eraser from the pencil case.
 Erase yopur name.
 Put the eraser back to the pencil case.
 Write your name in English.
 O.K. Please show me.

ウォーミングアップ第2弾』 二人で動作をしながら会話をする.

(スチワーデスとの擬似会話)

A:Please show me your boarding card.
B:Sure.Here you are.
A:Thank yopu
B:You are welcom
A:Please come this way.This is your seat.
  Please put your bag under the seat.
  Please fasten yoyur seat belt.
B:where's the toilet?.
A:That's over there. Have a nice flight.
B:Thank you.
A:You are welcom.ser.

(受け付け嬢との擬似会話)

A:MayIhave your name ?
B:My name is K.
A:Do you have an apointment ?
B:Yes,I do.I have an apointment with him at 6:00
A:Just moment. I'll call him and tell him that you are here.

ウォーミングアップ第3弾』 大阪弁風に大きな声で、何回も、この小噺をする.

(演題'犬’)

A:おっちゃん,そこのいてんか.ボク 寒いがな,陰になって
B:アレッ,この犬,今,もの言うたんとちゃうかいな.
  そんな事ないわいなア、犬はもの言えへんわな
A:おっちゃん,そこのいてっちゅうに,陰になって寒いがな
B:エーッ,この犬,今,もの言うてる』
C:とうちゃん.さっきから,なにワンワン言うてるのん?

ウォーミングアップ第4弾』 これを上記のノリで、大きな声で、何回も言う.

A:Hey you. Get away. you're block the sun.
B:Am I crazy or is that dog speaking.
  That can't be,dogs don't speak
A:Hey, get away!you're blocking the sun.
B:Oh my Got、That dog is speaking
C:Daddy, Why have you been standing there saying bow・wow bow・wow

絶対に文法とか語句のパターンとか構文を意識しない,気分とノリだけで口を慣らす,Am I crazy or is とか That can't be とか Why have you been standing there とかは何時でも使えそうな言葉である

ウォーミングアップ第5弾』 英語落語WHITE LION)の実演を楽しむ. 

この桂枝雀の英語落語 ’WHITE LION’(原作は動物園)は,YOU  TUBEで見る事が出来る.他に、英語落語として’山のあなた’、’ロボットしずかちゃん’、時うどん’等があるが、WHITE LIONは米国でも人気がある.

話は3割の言語知識とあとは、経験知識の共有とBODY LANGUAGで成り立つと言われている.落語は日本独特の文化の共有がないと通じないのだが、WHITE LION は文化を共有しなくても分る話になっており、簡単な英語表現と,抑揚とゼスチャーで通じる話になっているのである.内容はこんな感じである.

朝が弱く,力仕事が苦手で,口下手なため、仕事勤めが続かない男.ある日,ぴったりの仕事を世話してもらうことになった.午前10時出勤でよく,何も持たないでよく,しゃべる必要もなく,昼食・昼寝付き1日1万円だという.好条件に飛びついて紹介状を受け取った男が着いた現場は,なんと移動動物園.

早速、目玉展示の動物である虎が死んでしまったので,毛皮をかぶって虎になりすませ,と指示された.毛皮をかぶった男は虎の檻に入れられ,園長に虎の歩き方を教わった.園長は,前足の方向と逆に頭を向けると虎らしく見えるといい,男の前でやってみせる.しかし,子供の前では疑われない様に,悪戦苦闘したり,空腹が極まったり,タバコも吸えず,難渋するのである.

そんな中,動物園のアナウンスが「虎とライオンの猛獣ショー」の開催を告げた.男は事前に説明を受けなかったので,慌てふためいた.虎の檻の中にライオンが放たれて,男はパニックに陥った.ライオンはうなり声を上げながら男の耳元に近づいて,言った.「心配するな、わしは園長だ」

原作の動物園のサゲは「わしも1万円で雇われたんや」であったが、園長自から縫いぐるみに入っていた方が面白いと、サゲを変えたのだと言う.又,この落語のタイトルをWHITE LION にしているのは,恐怖感をあおって,サゲに持っていく大事な役だからだと言う.

英語英語を作るにあたり、英語表現、抑揚、ゼスチアーをマメリカ人スタッフと徹底的に検討したのだと言う.例えば,上方落語のような方言での話し方を英語にすると意味を伝えるだけの標準語になってしまったり,方言の持つ雰囲気や間が損なわれる事がある.そこで,英語での表現の仕方,全身や顔の表情など,徹底的に練り上げたそうである.

この英語落語’WHITE LIONN’は話の面白さもあって、しかも、研ぎ澄まされた,平易な言葉で、英語表現がされている事から、英会話教材としては最適だと思うのである.

この英語落語を遊び感覚で、大きな声で、ゼスチャーたっぷりに、真似出来たら、英語を話す度胸が付くと思う.又、枝雀の’英語落語’を’英語紙芝居’にして演じる事も楽しいと思うのである.

ウォーミングアップ第6弾』 英語落語’WHITE LION’の中の名訳を身体で覚える.

'おまえさん,また仕事をやめたそうやな'
I heard you quit your job again.

'ところが,わたし朝早いのは弱いんですわ,それでやめました’
But as you know I am very weak in the morning, so I had to quit. 

'ほんまやろな''もちろん,ほんまですとも’
Are you sure ? Ofcourse. I am sure.

'ええがな.問題ないがな’
That sounds good,I'm sure, you didn't have any problems with that.

'本間によう来てくれましたなあ'
I've been expecting you.

'この檻の中を,歩きまわってさえしていたら,ええんやからな'
All I have to do is walk around in the cage.

'結構です,理解しましたね'
Very good,you've got it.

'だんだん暑くなってきたな’
I'm getting hot.

'おお,のどが渇いた’
Boy! I'm thirsty.

'子供を脅かしたろ'
I'll try to score the children.

'虎が手でコーラのコップをもってるよ'
The tiger is holding up the cup of Cola with his paws.

'オ-,信じられない'
Oh,That's incredible.

'やっと気分がよくなった’
I feel better now.

'では参りましょう'
Here we go.

'笑いごっちゃないで'
This is getting serious.

’あいつら,扉を開けかかっているがな’
They're going to open the door.

'あっちへ行け、どないしたらええねん'
Don
’t come. Go away. What shall I do ?

ウォーミングアップ第7弾』 日常会話の言い回しは身体に覚え込ませるしかない.

 英単語をよく知っている人ほど、日常会話が苦手である.例えば「手を拭く」をさんざん悩んだ末に、’wipe my hand ' 等と言う.正解は’dry my hand ' だが、これを聞けば、「手を乾かす」 と訳すと思う.頭の中は機械翻訳と同じなのである.直訳より意訳の方が正しい事が多いのである.

「それをしまいなさい」は ’put it away '、「それをとってください」は ’let me have it ',である.日常会話での言い回しは、理屈や翻訳なしに、身体に覚え込ませるしかないのである.

又、日本人が間違いやすい会話がある. 例えば、' It's not hard work ,is it ? ' 「しんどくないよな?」 に対し、「しんどい」 と思っても、hard work .が頭に残って、yes と言ってしまうことである.これだと「そうの通り,しんどくない」となってしまうのである.とっさにno と言えないのである.

又、' Don't open the door ' と言った時、no と言われたら、「逆らう気か」 とムッ とするが、本当は「わかりました」である. open に対する no で 「あけません」と言う意味になるのである.

そんなわけで,会話の言い回しは、聞くときも、話す時も、訳そうとせず、イメージで、聞いたり、話したり、あるいは慣れるしかないと思うのである.英語落語はそれを教えてくれていると思う. 

最後に、これは私見だが、こんな事もある.カントリーソングを直訳したら、全く意味不明になる事がある.その時の心情、情景,あるいは文化キリスト教の教え,を知らない事が原因だと思う.逆に直訳で意味がわかったつもりでも、本当の意味は全く違う事だってある.従ってカントリーソングやブルースを人前で歌ったり、曲の好き嫌いを言う時、要注意である.

例えば、結婚式で、好きな曲だからと言って、歌ったら,原曲が黒人霊歌のキリスト賛歌の歌だったり、葬式の歌だったりする.よく結婚披露宴で歌われるSTAND BY ME (私のそばにいて、私を支えて、)と言う歌は黒人霊歌のキリスト教信仰の歌である.そばにいて欲しいのは、彼氏や彼女ではなく、イエス キリストなのである.

このように、曲の意味を取り違えて理解している事はカントリーソングだけではなく、音楽全般あるいは映画全般にもあると思う.それは、言語能力で起こるのではなく,文化の違いで起こるのである.音楽や映画が文化を表しているとすれば,当然、起こり得るのである.

人に伝える為には、言語知識と経験知識とBODY LANGUAGが必要だと、改めて思うのである.従って、経験知識を共有していない文化圏間のコミュニケーションでは,意味の取違いが起こるのは当然なのである.

そんなわけで、英語落語の’WHITE LION’のように、経験知識をほとんど要しない内容で、英語を身に着ける事は理に適っていると思うのである.

以上,お後がよろしいようで. 

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